1.地域連携成功事例

70歳代のパーキンソン病の男性利用者さん。

2年前から、看護師・作業療法士・言語聴覚士が訪問を行っていました。

 

奥様と独立した3人の息子様に支えられて在宅療養生活を送っていましたが、疾患の進行により肺炎を繰り返し、徐々に呼吸機能が低下していました。

MCSを利用し、往診医、ケアマネージャーさん、ヘルパーさんなどと日々の訪問の情報共有をしていました。特に、ご本人様・奥様・息子様が、最期の日々をどの様に過ごしたいかを共有していました。

「痛い・苦しいがなく、後は自然に任せて自宅で迎えたい。家にいるから、いつでも自由に家族が会いに来られるのが一番ありがたい」というお気持ちを、支援するチームで共有しケアに伺う日々でした。

そんな日々の中、最期の日がやってきました。奥様と三男様がそばにいてお看取りすることができました。覚悟はしていたという奥様は、涙を流しながらも「精一杯やり遂げました」と、最後は笑顔でお話されました。

 

ステーションのミーティングで「私たちも精一杯の支援をしたつもりだったが、本当に良いケアになっていたのか。これで良かったのか、もっと出来ることはあったのか」という意見が出ました。そこで、往診医やケアマネージャーさん等に声をかけて、後日、デスカンファレンスを開催しました。それぞれの関わりを共有すると、知らないこともありましたが、全ての支援者が同じ方向を目指していたことがわかりました。

参加者の皆様と、活発な連携ができた、良いチームだったと笑顔で振り返ることも出来ました。

しかし、MCSだけでは伝わりきらない、文章の行間にある想いをもっともっと、伝え合う必要があったことも学びとなりました。

これからも、地域の他職種の方々と、最高の支援チームができるように、頑張っていきたいと思います。